Rogue-like like
ゲームレビューです。
ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン
ジャンル:RPG
機種:PS2
定価:7140円(税込)
製作:スクウェア・エニックス
公式ページ
http://www.square-enix.co.jp/dragonquest/yangus/
プレイ時間:約90時間
プレイ状況:持ち込み無し99F(通称もっと不思議)はクリア。クリアしていないダンジョンも複数有り
・きっかけ
おそらく「トルネコ」シリーズの後を継ぐ立場のゲームだと思ったため。トルネコ4、5…と展開していくより、新しいDQのキャラを使って宣伝した方が良いとの判断ではないだろうか?
・ストーリー
異世界に落ちてきた主人公が、そこから出るために色々動く。
・システム、バランス
自動生成ダンジョンで、ターン制で行動する「ローグライク」と呼ばれる類のゲーム。毎回キャラのレベルが1からになるのが特徴。「トルネコ3」ではレベル引継制ということで批判が多かったが、「ヤンガス」では従来のシステムに戻っている。
大きな特徴は、モンスターを仲間にできるということ。トルネコ3では2人の主人公の片方がやっていたシステムだが、今回は主人公が1人ということでより重要なシステムとなっている。体力を削るなどの条件を満たしたモンスターに対して専用のアイテムを使うことで捕獲し、仲間として連れ歩くことが出来る。これらのモンスターのレベルは引継制であり、そういう部分では育成ゲームの色が濃い。また、主人公の能力は低めに設定されており仲間を連れ歩くのが前提のバランスである。
従来のシリーズに比べて、アイテムの数が減少しているのは減点。識別などの煩わしさを減らし育成部分を楽しんでもらうという意図なのかもしれないが、それだと武器防具の名前まで未識別にされている理由がわからない。(従来の作品では、武器防具は名前だけは識別されている)
全体的なバランスについても疑問点が多い。一部の異常に強い武器(具体的に言うと槍)の存在はゲームを簡単にしすぎていると思うが…
・操作性
テンポが非常に悪い。綺麗な3Dグラフィックであるが、とにかくノロノロしており処理落ちも目立つ。グラフィックに凝るのは結構だがテンポを損ねてはならない。そもそもこのシリーズにグラフィックを期待している人間の方が少数派ではないか?演出機能のオン/オフをもっと強化しても良い様に感じた。
・音楽
特に言うことも無し。DQ8の音楽が多かったように思う。
・バグ
まともにテストプレイすればすぐ気付くはずのバグが存在。
また、厳密にはバグでなく「適切で無い仕様」の域なのかもしれないが、味方モンスターを自動操作するAIの調整の甘さが酷い。状態異常になっていない味方に対して状態異常を回復する技を連発する仕様は何故?そこまで含めたバランスと言い張れないことも無いが、一歩歩くごとに無駄なモーションと共に連発される無駄な技は、該当モンスターを「使用不能」とまで言わしめてしまう。
これらのバグ(仕様)については総評でまた触れる。
・総評
全体に、まぁ面白い部類だろう。文句を付けたくなるところは山ほどあるが、モンスター収集とローグライクを上手く組み合わせたRPGとして及第点。
ただ、ローグライク「トルネコ」「シレン」シリーズの続編としては落第と言わざるを得ない。
とにかくテストプレイが甘い。上記のバグ(仕様)は、まともなテストプレイがなされていれば確実に回避できる類のものである。特殊な状況で低確率で起こるバグではなく、一周プレイすれば誰でも気付くようなバグなのだ。
バランスについても、大いに疑問。スクウェア・エニックス(以下スクエニ)の出したDQ、FFなどはバランスが取れているゆえ、会社の能力が低いというわけでも無いだろう。何故か?
考えられる事として、スクエニがローグライク系を作るセンスを持ち合わせていないということでは無いだろうか。このゲームの面白さは結局RPG的なものになってしまっており、ローグライク的な部分の出来は悪い。チュンソフト製作のトルネコ1~2の評判が良く、スクエニ製作の3の評判が悪いことも考えて、私にはそう思えてしまう。
トルネコ3、ヤンガス。どちらもRPGとしてはそれなりのゲームだったが、「ダンジョン」の名を付けて売るのは適切では無いゲームだった。次回作ではスクエニに「三度目の正直」を期待したい。
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ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン
ジャンル:RPG
機種:PS2
定価:7140円(税込)
製作:スクウェア・エニックス
公式ページ
http://www.square-enix.co.jp/dragonquest/yangus/
プレイ時間:約90時間
プレイ状況:持ち込み無し99F(通称もっと不思議)はクリア。クリアしていないダンジョンも複数有り
・きっかけ
おそらく「トルネコ」シリーズの後を継ぐ立場のゲームだと思ったため。トルネコ4、5…と展開していくより、新しいDQのキャラを使って宣伝した方が良いとの判断ではないだろうか?
・ストーリー
異世界に落ちてきた主人公が、そこから出るために色々動く。
・システム、バランス
自動生成ダンジョンで、ターン制で行動する「ローグライク」と呼ばれる類のゲーム。毎回キャラのレベルが1からになるのが特徴。「トルネコ3」ではレベル引継制ということで批判が多かったが、「ヤンガス」では従来のシステムに戻っている。
大きな特徴は、モンスターを仲間にできるということ。トルネコ3では2人の主人公の片方がやっていたシステムだが、今回は主人公が1人ということでより重要なシステムとなっている。体力を削るなどの条件を満たしたモンスターに対して専用のアイテムを使うことで捕獲し、仲間として連れ歩くことが出来る。これらのモンスターのレベルは引継制であり、そういう部分では育成ゲームの色が濃い。また、主人公の能力は低めに設定されており仲間を連れ歩くのが前提のバランスである。
従来のシリーズに比べて、アイテムの数が減少しているのは減点。識別などの煩わしさを減らし育成部分を楽しんでもらうという意図なのかもしれないが、それだと武器防具の名前まで未識別にされている理由がわからない。(従来の作品では、武器防具は名前だけは識別されている)
全体的なバランスについても疑問点が多い。一部の異常に強い武器(具体的に言うと槍)の存在はゲームを簡単にしすぎていると思うが…
・操作性
テンポが非常に悪い。綺麗な3Dグラフィックであるが、とにかくノロノロしており処理落ちも目立つ。グラフィックに凝るのは結構だがテンポを損ねてはならない。そもそもこのシリーズにグラフィックを期待している人間の方が少数派ではないか?演出機能のオン/オフをもっと強化しても良い様に感じた。
・音楽
特に言うことも無し。DQ8の音楽が多かったように思う。
・バグ
まともにテストプレイすればすぐ気付くはずのバグが存在。
また、厳密にはバグでなく「適切で無い仕様」の域なのかもしれないが、味方モンスターを自動操作するAIの調整の甘さが酷い。状態異常になっていない味方に対して状態異常を回復する技を連発する仕様は何故?そこまで含めたバランスと言い張れないことも無いが、一歩歩くごとに無駄なモーションと共に連発される無駄な技は、該当モンスターを「使用不能」とまで言わしめてしまう。
これらのバグ(仕様)については総評でまた触れる。
・総評
全体に、まぁ面白い部類だろう。文句を付けたくなるところは山ほどあるが、モンスター収集とローグライクを上手く組み合わせたRPGとして及第点。
ただ、ローグライク「トルネコ」「シレン」シリーズの続編としては落第と言わざるを得ない。
とにかくテストプレイが甘い。上記のバグ(仕様)は、まともなテストプレイがなされていれば確実に回避できる類のものである。特殊な状況で低確率で起こるバグではなく、一周プレイすれば誰でも気付くようなバグなのだ。
バランスについても、大いに疑問。スクウェア・エニックス(以下スクエニ)の出したDQ、FFなどはバランスが取れているゆえ、会社の能力が低いというわけでも無いだろう。何故か?
考えられる事として、スクエニがローグライク系を作るセンスを持ち合わせていないということでは無いだろうか。このゲームの面白さは結局RPG的なものになってしまっており、ローグライク的な部分の出来は悪い。チュンソフト製作のトルネコ1~2の評判が良く、スクエニ製作の3の評判が悪いことも考えて、私にはそう思えてしまう。
トルネコ3、ヤンガス。どちらもRPGとしてはそれなりのゲームだったが、「ダンジョン」の名を付けて売るのは適切では無いゲームだった。次回作ではスクエニに「三度目の正直」を期待したい。
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![]() | ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン PlayStation2 (2006/04/20) スクウェア・エニックス この商品の詳細を見る |
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